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ミレニアムファルコン号


あるテレビマンの話です。
月曜ジャンク深夜のバカぢからで伊集院さんが話してたやつなんですが、あまりにもいい話なので書き留めておきます。
本当は実際話してたのを聞いてもらいたいんですが。残らないなんてもったいないよ。
皆さんがテレビ業界の人に知り合いがいるかどうかわかりませんが、私はいませんが、どんなイメージをお持ちでしょうか。
テレビ業界の人のくくりで大きく2つの特徴があるそうです。
一つ目がちょーテキトー。期日時間は守らない、口八丁手八丁でちゃらりちゃらりとやっているそうです。
全員がそうではないでしょうが、そういう傾向が多いとか。
たしかに私もサラリーマンですが、そんな人はやっぱしどこにでもいて、まーやりにくいんですが、テレビ業界はおそらく鉄火場。
そんくらいじゃないとやってげないのかもしれません。
インチキ臭いその場しのぎの嘘でやりくりしているそうです。
二つ目が、家に帰れない。2,3日帰らないのは当たり前、締め切り間際は大わらわらしいです。
なんだかんだで、作品提出の日は決まってますので、最終的に精神論なんでしょう。
どうでしょうか、概ね皆さんのテレビマンのイメージと合致してるのではないでしょうか。
私もそのイメージです。
それで、伊集院さんの知り合いのディレクターの人の話なんですが、プロデューサーだったかな、違いがよくわからない、えーと、名前も忘れた。
仮に大洗ディレクターとしましょう。
大洗さんも御多分に漏れず家に帰れず3,4日。
その日は帰れるとなったんですが、それでも夜の10時過ぎ。
大洗さんは奥さんと小学校低学年の一人娘と暮らしています。
帰ると奥さんが起きていてご立腹。
業界の事に対して理解はしているのでしょうが、その日はちょっと特別なんです。
大洗さんの誕生日なんだそうな。
奥さんが起こってる理由はこうです。
私の事はいい、娘があなたのプレゼントを買ってたんだから、こんな日くらい早く帰ってきなさい。
あなたが帰ってくるまでって、直前まで我慢して起きてたんだから。
それで少し揉めました。揉みましたじゃありません。急に夜の営みが始まったわけではありません。
口論です。
おや、と思った人もいるかもしれませんが、この話の流れだと口論になりません。
お父さんが、平謝りで終了です。
ところが、ちょっと事情があります。
娘のプレゼントの内容です。
大洗さんは大のスターウォーズシリーズファン。
職場でもたまたまらしいですが、スターウォーズ好きがなぜか集まって、よく話をしているそうです。
なかんずく、ハリソンフォード演じるハンソロ船長。ミレニアムファルコン号の大ファン。
スターウォーズ見た事のない人は知ってますかね、ファルコン号。
なんか平べったい丸の宇宙船なんですが、劇中では旧型のダサい扱いを受けつつも大活躍するっていう、かっこよしのポジション。
ハンソロ船長とハリソンフォード演じるチューバッカっていうチワワのお化けが2足歩行しているみたいな宇宙人の2人しか乗組員がいないんですが、その愚連隊ぶりが男心をくすぐります。
ハリソンフォードさんは一人二役大変ですね。
とにかく大好き。部屋にもフィギアとか飾っているほどだそうです。
なのでそれは娘さんも知っていて、お父さんへのプレゼントはスターウォーズ関連のものと決めていたそうです。
それで、どうやら、この娘さんかなり聡明のようで、お父さんへのプレゼントは自分で買わなければいけないという自我があります。
お母さんやましてやお父さんに頼んで買ってもらったんじゃ、意味がない。
つまり、自分の月々のおこづかいでプレゼントを買ったそうです。
300円。
小学生低学年の知り合いがいないので、このお金の流れの理解が賢いのか賢くないのか、おこづかい300円が高いのか安いのかは私には判断できませんが、はたから見ても胸打たれる話です。
それで、お母さんと一緒におもちゃ屋さん?的なところに行って、何かいいものがないか探した結果。
そりゃありませんよ。よく知らないけどフィギアとか2万くらいするでしょ。
スターウォーズって完全に大人向けだし。
といっても買ったんですよ、プレゼント。
何を買ったかというと、80cmくらいあるミレニアムファルコン号のプラモデル。
なんでそんなマジックが使えるかというと、ディアゴスティーニなんです。
あの創刊特別号499円でおなじみのディアゴスティーニ。
ちなみにこちら。http://deagostini.jp/mfl/#modelDetailZone
おこずかい2か月分貯めたので買えましたね。
これが問題です。
私たちは大人なので、ディアゴスティーニが安いのは一番初めだけって事と、ずーと買い続けないと完成しないという事は知っています。
すなわち、創刊号には何かはわからないけど「とある部品」しか入っていないのも知っています。
ちなみに、2号からは2000円で100号まで続くらしいです。
20万円ですね。
それでお父さんはお母さんに「何で止めなかったんだ」ですよ。
そりゃそうですよ、気持ちだけでもうれしいのに。
そうこうしているうちに、娘さんが起きてきました。
大好きなお父さんが帰ってきています。
当然プレゼントを渡します。
そこで審判の時ですよ。
屈託なし、プレゼントを開けて見て。
さー、ここで開けるべきか開けざるべきか。
開ければ、ミレニアムファルコン号ではないのが明るみになってしまう。
開けなければ、せっかくのプレゼントがうれしくないのかと思わせてしまう。
大好きなお父さんの大好きなスターウォーズの大好きなファルコン号なのにうれしくないなんておかしいです。
開けました。
でました。部品が出ました。
私はディアゴスティーニを買った事がないのでわかりませんが、もし私が同じ立場だったらこんな淡い期待をしていたでしょう。
創刊号ともなればなんとなく特典で、2cmくらいの完成予想図ミニチュアみたいなのがついているかもしれない。
伊集院さんも同じ事を言っていました。
私も同意見。
ところが出てきたのはなんかの棒と板。
どうやら、コクピットの操作版みたいなのと砲台の先っちょのようです。
ちなみに、さっきのURLの真ん中くらいの提供パーツのところに画像があります。
愕然。
娘さんもそこで気が付きます。聡明なので。
どうやら、何回か繰り返して買わないと完成しないという事に。
そして、こういうんです。
お父さんの為に毎月買う。
考えうる最悪の事態。次から2000円なんすよ。そこはまだ情報解禁してないんすよ。
仮に499円でも、月300円じゃ返済が追いつかないんですよ。
本当は一番幸せな日のはずだったんです。
3人が3人とも幸せになるはずだったんです。
どこでボタンを掛け違えたのか、全くの正反対の結果。
悲しみに満ち溢れています。
ここで、お父さんが口を開きます。
日ごろ、口八丁でテレビ業界の荒波を乗り切っている大洗。
私はこれを聞いて、テレビマンに憧れの念を惜しむことはありません。
「お父さんはファルコン号が好きなんだけど、実はこのコクピットの部分が一番好きで、ほかのところはどちらかというとあんまり好きじゃないんだよ。
映画やテレビでは同じ宇宙船だから別々にならないから一緒に映るし、しょうがなく好きでもないほかの部分も見るしかなかったけど、本当はこの部分だけがほしかったの。
よくやってくれたよ、ディアゴスティーニ。ちょうどいい。これは丁度いい。」
手間じゃなかったら、先ほどのURLの画像をご覧いただきたい。
http://deagostini.jp/mfl/#modelDetailZone
そんな奴はいない。
いないのではあるが、めでたく、創刊号だけの購入に収まったそうです。
その日の夜は揉みしだいたに違いない。
こうして、大好きなお父さんの大好きなスターウォーズの大好きなファルコン号の中でも特に一番好きなよくわからない部分と家族の幸せを手に入れたのである。

後日談があって、その話を職場のスタッフに話したら、職場のスタッフもスターウォーズ好きなので、80cmのファルコン号に食いついて、購入しようかどうか迷ってるそうな。
大洗さんはいくら大好きでも、それを揃えるわけにはいきません。
部屋にはみょうちくりんな円盤を飾っているそうです。
いや、大洗にとってはその日からそれが世界最愛のガラクタ、ミレニアムファルコン号なのです。
というお話。
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